ナノシス、DSCCのAR/VRバーチャルイベントで講演
2023年9月7日
ナノシスのシニアスタッフサイエンティスト、イラン・ジェン=ラ・プランテ博士が、2023年9月12日に開催されるDSCC AR/VRディスプレイフォーラムで 「次世代ディスプレイ向け次世代量子ドットの開発」と題した講演を行います。
ディスプレイ市場に導入されて以来、量子ドット(QD)は、より明るくカラフルなディスプレイを実現することで、消費者の体験を向上させてきた。技術的な観点から見ると、こうした利点を実現するための初期の研究は、発光色、線幅、効率などの光学特性の最適化に重点を置いていた。QDが商業的に成熟するにつれ、次世代ディスプレイ技術では、これらの発光材料の動作安定性に対する要求が高まっている。こうした将来的な要求の例としては、低コストオプションを可能にするための好気性/湿度環境での動作、高解像度の緑色および赤色サブピクセルを作成するためのマイクロLEDでの色変換のための高光束励起、QDディスプレイ技術における最大の柔軟性を実現するためのエレクトロルミネッセンス動作などがあります。本講演では、xQDEF™ラミネートやディフューザープレートから、仮想現実や拡張現実(VR/AR)向けのQD色変換まで、未来のディスプレイ用途を解き放つ発光材料を生み出すためのQD設計とQD劣化経路のメカニズム解明における画期的な進歩を紹介する。
Ilan Jen-La Plante博士はNanosysのシニアスタッフサイエンティストで、将来のディスプレイ技術に向けたフォトルミネッセンス材料の開発をリードしている。2016年から研究開発チームのメンバーとして、QDエンハンスメントフィルム技術向けの明るく狭い重金属フリーQDの開発、QD色変換向けの高吸収QD、外部ガスバリアフィルムなしでの動作を可能にするQDカプセル化手法など、ナノシスの量子ドット(QD)技術の多くに貢献してきた。最近では、100万ニットの輝度を達成できるディスプレイのロードマップを可能にするため、湿度/好気性条件や高励起フラックスなど、さまざまな環境および動作ストレス条件下でのQD光安定性の理解と改善に注力している。